さて、鎌倉呑みで[パンダバル]を出た自分。
もちろんパトロール行ってらっしゃいの声に送られて歩くものの、この日は木曜日。
つまり[いさむ]の定休日なのでそちらは無理だが、割りと木曜休も多いのか、確か[フライパン]も[田楽や]も行ってみたが開いてなかったはず。
で駅前のトイレで用を足し、路地のここの前に来ると開いている感じ。
[あさ月]
これを見て「開いている感じ」もないもんだ、とも思うが、割りとここの店はそんな明かりもつけない、もちろんのれんは外にない、そんな外観だけれど、中から客の気配や声がする。
開ける。
と8席しかないカウンターはほぼ埋まっている。
これはまたダメか、と思ったら、奥に座っていた奥さんかな、立ちあがって「ここ空いてるよ」と声を出し、大将に「いいんでしょ?」。それに対して大将は無言だ。
奥さんのおかげで、端に席ができた。
この方の一言がなかったら、きびすを返していた。ありがたい。
手ぬぐいで手を拭き、熱燗を頼む。
日が暮れ、涼しくなってきたからだ。

一ノ蔵無鑑査 本醸造 (宮城)
熱燗が染みる。

カウンターはこんな感じ。
いつもの黒板を見ると…

まるで「年末なので、あるものだけで営む」そんな感じだ。
いや、「今年一年ありがとうございました」とあるので、そろそろ年内の営業はお仕舞いなのか。
ちなみにこの日はまだ12月の中旬なのだけど。
では、お隣りのお刺身が美味しそうだったから、こっちも頼んでみよう。
「お刺身を」
これが黒板にいろいろ書いてある普段なら、そこから見て、とか、あるいは馴染みなら「お刺身は何があるの?」とか聞けるが、自分のようなたまの人間は、「大将のおまかせで」とあらばそれに従うのみ。値段はさほどしないのを知っている。
そういえば「大根を切って味噌をくれ」そんな常連さんかな、もいた。
それに対して大将「だめ。大根がない」とにべもない。
そこでくだんの奥さん「大根ここにあるよ」とナイスな(?)一言。
普段お見かけしないのだが、今日はこの方のおかげで店が和やかになったなあ。

刺身盛り合わせ
シメサバ・イカ・タコ・マグロ中トロ。
なかなかおいしそう。タコはたぶん地ダコだろう。
少しいただいていると、隣りの旦那が「おいしそうだねえ」と話しかけてきた。
それはひと口下さいと言っているのかなと思ったが、さっき自分も刺身を食べていたので、話しかけたい糸口に過ぎないと思い、ええ、と返事。
いや、何度も言うので欲しかったのか(笑)。
どうしてここに来たのか、というので知り合いのブログを見て、と素直に話す。旦那は隣りの大根所望の友人に連れてきてもらったようだ。
今はそんなふうに店を探すんだねえと感慨な感じで、いや普段は…と言ってもいいが、そのままにしておいた。いや、邪険というのではなく、その場の流れね。

一ノ蔵無鑑査 冷や
これをお代わり。燗よりも冷やの方が量が多い気がするな。呑兵衛は意地汚い。
確かに中トロは柔らかく旨かった。
イカを刺身で食べるのは久しぶりだな。
ここはちょっとだけ緊張するし、小さいので弾かれることも多いが、ネタはいいものがあるので、たまに来たくなる。禁煙だし。
日本酒 500円×2
おまかせ刺身 1800円
計 2800円
ごちそうさまでした
鎌倉パトロールはこの辺で切り上げ、大船カボスに向かったのは以前書いた。
人情に触れたくなったのだろう。
[あさ月]
鎌倉市小町2-9-22
0467-25-0762
16:00~22:30
禁煙
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